第十三課 「してもらう、してあげる、してくれる」授受表現

本課は受給関係を表す授受表現(してもらう、してあげる、してくれる)について説明します。

実は中国語に特に「授受表現」というものはありません。

中国語に授受表現がないのにどうやって受給関係を表現するのでしょうか?

この問いにお答えする前にどうして日本語には授受表現があるのかを考えてみましょう。

日本語ではよく主語(話して)や人称代名詞(私、あなた、彼、彼女)を省略します。例えば:

すみません、ボールペンを(私に)貸してもらえますか。

(あなたに)教えてあげましょうか。

主語や人称代名詞がなくでも意思の疎通ができたのは日本語には授受表現と敬語や謙譲語があるからです。日本語話者は授受表現と敬語、謙譲語を用いて受給関係を探るので、授受表現は日本語にとっては不可欠な要素とも言えます。

日本人は「私は」「私が」「あなたは」「あなたが」のような表現をできるだけ避けているので、日本語は曖昧な言葉と言われていますが、そのおかげで婉曲で美しい言葉でもあると思います。

一方、中国語には主語や人称代名詞の省略が少なく、日本語話者から見れば少し違和感のある文章になるかもしれませんが、主語や人称代名詞と語順から判断すれば、受給関係が分り易いだと思います。

ということで、本課では説明する文法はありません、日本語の例文を中国語に訳すという形

で中国語の授受表現を紹介します。

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第十二課  使役文 

使役文とは人に何かをさせる、やめさせる表現です。

肯定:A+使役動詞B+述語。

否定:A+不+使役動詞B+述語。

A:使役する側(主語)。

B:使役される側。

よく使われる使役動詞と使う場面:

:させる。

:させる。特に人を喜ばせたり、悲しませたり、怒らせたりなどの感情にさせる時に使う

使: させる。使い方は「」とほぼ同じ、感情の他に~~結果を~~にもたらせる時に使う。

使得:させる。特に好ましくない結果を~にもたらせる時に使う。

☆使役動詞の使い分けに困る時、「」にしてください。「」は一番幅広く使える使役動詞です。

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